先般(2019年7月20日)北京陳式交流会を行ない、それぞれ一路を表演比較しましたが、やはり宗家、陳発科老師の共通の思想が流れている事が確認できました。因みに陳発科の息子の陳照圭老師も宗家の太極拳を新架式というのはおかしいと言われていたと聞いていましたが、今回北京陳式のある老師は北京で陳瑜(陳発科老師の孫)さんと飲んでいた時に同様の話が出たとの事です。
宗家が良いとかの話ではなく、風格が違ってきているので、陳照丕先生が教えた陳家溝の陳式太極拳と陳発科が教えた北京の陳式太極拳のそれぞれが、お互いの風格を保持しつつ発展すれば良いと感じています。
さて今回の交流会を通してみれば雷慕尼老師の套路と田秀臣系の套路とはやはりかなり近いものを感じました。遠藤先生の套路は表面上は他のお二人の老師の系統と似ているものの、やはり中身は馮志強老師の混元太極拳を彷彿とさせるものがありました。因みに北京陳式の間では田秀臣老師の套路が外形は一番陳発科老師に似ていると言われています。
北京陳式の套路を馮志強老師は老架式と呼ばれていましたが、それは混元太極拳の套路を念頭に置いての事と思います。既に書いたように陳発科老師がこの北京陳式の老架式を7か所変え、馮志強老師が陳発科老師の指示に基づき更に7か所変えて陳式心意混元太極拳ができました。これは敢えて言うなら北京陳式の新架式と言えるかもしれません。もっとも混元太極拳を伝える小生の力不足もあり、混元太極拳が正当な評価を得ているとは言い難いのは忸怩たる思いがありますが。
それはさておき、今回色んな老師から伝え聞く陳発科老師の興味深いエピソードが披露されましたので、いずれそれらを纏めてみたいと思います。
今後は北京陳式の各老師方と切磋琢磨しながら、この宗家の太極拳を発展させる事ができれば、これに勝る喜びは無いと思った次第です。
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