2004年6月29日火曜日

震脚に関して

 震脚に関して様々な見解があるようですが、馮老師からお聞きした見解を参考迄にここで述べてみたいと思います。さて我々の太極拳では震脚は基本的に行いません。それは震脚の衝撃が頭に跳ね返って悪い影響があるので行わないのです。しかしこれに対して中国のネット上の掲示板等で馮老師の太極拳はこれをもって陳式太極拳ではないとの話も出ていました。実は震脚に関しては馮老師が陳発科に聞かれた事があったのです。それに対する陳発科老師の回答は「震脚は松気(ソンチー)です。」との事でした。即ち分かり易く言うとファンソン(脱力した状態)した気が脚が下がると共に下がっていくという事です。決して踏みつけ無いという事です。従い、全く震脚しないか又は松気が下がるに伴いそれに任せて脚も下ろす事になります。この場合踏み付けなくてもファンソンが出来てくれば徐々に震脚の音が大きくなってきます。ただ最初の頃はファンソンも出来ておらず、今言った両者の違い(踏みつける震脚とファンソンの震脚の違い)も分からないので震脚をせずゆっくり脚を下ろすのが良いと思います。かく言う私もファンソンの震脚を時々行いますが、ある時ある人から「震脚が激しいですね」と言われた事があります。彼は私が思いっきり踏みつけていたと思っていたようでした。この点は傍目からは分からないいんだなと思った事があります。同様に発科老師も震脚が大きかったとの伝説がありますが、これを傍目から見た場合成る程陳式太極拳は思いっきり踏みつけるんだと誤解しても仕方のない事でしょう。